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散歩の途中で見かけた日常風景をデジカメで切り取った写真と、小さなつぶやき


by happo_abe
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流動体

蝉の鳴き声か、耳鳴りかがよくわからない。

表題には特に意味がない。
まぶしい日差しに、風景が白く飛んだときに、ふと脳裏に浮かんだだけのこと。

流動体_b0147419_16552778.jpg


以前書いてもらった肖像画を見つけた。
一分くらいで書き上げたなめらかな線描の顔は、いくつもの、私の見知っている自分の顔だった。 
夏にはモノクロームが似合う。

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# by happo_abe | 2012-07-29 17:08 | つぶやき

今年初めての更新

街の言葉という、ありそうなキーワードで検索すると、それでもこのブログが出てくるのは、多くの方に見に来てもらっているおかげです。

ところが、今の私は、こんなゆったりとした時間を演出する暇もないくらい。

だからこそ、今年一度は、写真をアップします。


とても素敵な手帳を、綺麗な人からもらった。
背広の内ポケットには入らないが、カバンに入れて持ち歩くには中途半端に小さい。
この手帳を見ていたら、都都逸、俳句、川柳、といった長年遊んできた言葉遊びが次々に湧いてきた。

今年初めての更新_b0147419_2441783.jpg


正方形の紙って、定型詩を書くのにむいてるんじゃないかな。

今回は今年の総集編んということで、この写真は、ぼくの隠れ家のちかくの夕顔。細いケーブルを頼りにして空を目指して伸びていく姿に、勝手に感動しました。東池袋です。

今年初めての更新_b0147419_245585.jpg


東池袋サンシャインシティにいついて、もう一年近くになります。部屋はシャワー程度の狭いバスしかありませんので、大塚の銭湯にたまに行きます。 壁に富士山の絵のかいてある、完璧な銭湯です。

今年初めての更新_b0147419_2454330.jpg


ここの近所に開運坂というのがありまして、開運坂下という交差点もあるんですが、シャッターの降りた商店が多いです。やっぱり、開運坂でも上と下ではおおきなちがいですね。

犬は鳴くけれど、よほどいじめないと泣かないと思う。談笑も、老夫婦が談笑するのは全然迷惑じゃないと思う。若者が、酔っぱらって、大声で、大笑いをするのが迷惑なんじゃないかと思う。 この公園の管理者は、あまり日本語がわかってないんじゃないかな。

今年初めての更新_b0147419_2461233.jpg


それに比べると、このお店の休業通知の達筆で心のつうじること。ぼくは川越のこの店が好きだったから、待ってて下さい、の文字には、いつか復活してくださいとしかいえません。

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# by happo_abe | 2011-12-27 02:47

秋の光に包まれた場所

海辺を車で走った。

湾岸線は都心の混雑が嘘のようにすいていた。

助手席には、二十数年前と同じように、君が座っていた。
秋の光に包まれた場所_b0147419_22345578.jpg


年月はぼくらを風化させた。
脂っ気はずいぶん抜けた。
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続きもあります
# by happo_abe | 2010-09-19 22:46

荒川線の旅

暑い日

荒川線の旅_b0147419_14502425.jpg


夏休みをとって、家でごろごろしているのがもったいなく思えた。
池袋についたのは9時過ぎ。ホーム上を熱風が舐めている。

駅前のロータリーにわざわざ出たのは、この暑さでオブジェのブロンズ像が溶けてないかというかすかな期待をしたから。
だが、期待に反して、何事もなかった。

ただただ、強烈な太陽光と影のコントラストが美しいだけだった。
荒川線の旅_b0147419_14511572.jpg



女性の多くが傘をさしている。
男性はあまり歩いていない。

もしかしたら、このまま猛暑が続くと、男性はみんな死に絶えて、日傘で闊歩する女性たちの世界になるのかもしれない。

その時まで生き延びて、どんな世の中になるのかを見届けたい。

池袋東口には、コブラのデザインを施したガラス戸がある。
荒川線の旅_b0147419_14521468.jpg


あまりにもリアルなので、怖くて触れることができないから、あのお店は印象に残るけど、売上のプラスにはならないよねぇ、と言われたことを思い出し、わざわざ見に行った。

強烈な下からの照り返しを受けて、凶々しいばかりのコブラの姿があった。
私もこのドアのとっては、さわりたくなかった。
コブラにかかわりあってもロクなことはなさそうなので、最初の目的地の巣鴨へ。

巣鴨のとげぬき地蔵の通りを歩いていると、
(おいおい、若い女性をつれてあるくところか?)
と思われるでしょうけれど、青山、六本木という場所だと、かりてきた猫みたいな八歩猫が、こういうまちだと、生き生きとする。
荒川線の旅_b0147419_14541255.jpg



地蔵通りの端っこにあるのが、都営荒川線の路面電車駅、庚申塚。


路面電車の中は、独特のセンスの広告が満載です。
ドアの上の霊園広告が「墓地墓地考えてみませんか」ですよ。
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途中下車した王子では、昭和40年代テイストの信用金庫の看板を見つけた。
こういう看板は、気がついたときに記録しないと、跡形もなくなるのです。
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都電の車庫がありました。
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「しゃこのなかに、はいらないでください。」
と書いてあります。

車庫の中に入らないでください。 というのが読めない、とっても小さい子に向けて全部ひらがなにしたのかもしれませんが、そのせいで、私という半世紀少々生きてきたヒトへのメッセージとは思わず、ずんずん中に入っていって叱られましたww

入らないでください、くらいは漢字を使ってくれ。

終点の三ノ輪は、レトロなショッピングアーケードになっていて、キュウリ10本198円とか、お菓子のアウトレットとか、お惣菜横町みたいなものすごいお惣菜やさんもあって、みーんな百円~300円で買えるものばっかりです。
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嬉しくなって買ったものは、福猫というモナカ120円。
抹茶のかき氷150円。

かき氷を食べながらショッピングアーケードをあるいていたら、彼女もお総菜パンの店でカツサンドを買って歩きながら食べていました。
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きっと、日頃は、ご両親から「あのね、あんまり素姓のしれないおじさんと歩きながらモノを食べちゃダメだよ」といわれているに決まってますが、健康な若い人は、それだけでおなかが減るものです。

私は、これもデートだと言い張りたいところですが、たぶん、女性カメラマンが放送作家のおじさんの買い食いに付き合っているように見えたかもしれません。

そういや、彼女が民家の軒先にカメラを向けていたら、通りすがりの自転車にのったオジサンが片手を大きく振って、「もう一回、手を振らなくていい?」と私に大きな声で聞きましたので、丁重にお断りしました。

下町好きです。 青山六本木方面は苦手です。

迷いつつ、浅草まであるくことにしました。

スカイツリーが部分的に見えました。
これが出来上がると、このエリアも大きく変わるんだろうな。
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その後、呼び出されて、スカシタ、好きじゃない街麻布十番へ。
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蕎麦屋でがっちり打ち合わせして、永坂を出ると、路上で行き倒れがありました。
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夜の8時だから酔っ払いとは思わずに、助け起こしてみたら、紙パックの酒があるじゃないですか。
どうやら、のンベオヤジのへべれけオヤジだっただけのようです。
我が家の居間のようにくつろいで熟睡してました。

改めて映像をみると、ドラマのワンシーンみたいです。
このオジサンのファッションとポーズとシチュエーションはとてもよくコーディネートされていると思いますが、こうは、なりたくないな・・・・・
と思いました。

おしまい♪
# by happo_abe | 2010-08-06 15:01

王子と乞食の物語

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目眩がした。
太陽の光が意識を蒸発させたから。
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皇居の堀の、抹茶のような色をした水面からはまだ、腐臭は漂ってこない。
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金平糖をふた粒口にした。
甘さを感じるよりも先に痛さを感じる。

金平糖は、甘い敵意だ。
堅い棘を口の中で感じてみる。
優しい気持ちになるとは言えない。
だから・・・・・炎天下の散歩のあいの手に選んだんだ。
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猫の餌付けをしている人の痕跡を見つけた。
木々が緑のトンネルを作っている、風の通り道だった。
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きちんと整理整頓された大切な私物たちを見ていたら
この人は今は落魄の身であるけれど、優しくて、素敵な人なのではないかと、ふと思った。
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もし、わたしがこのあたりに住んでいると仮定して・・・・・・この人と友達になったとして・・・・・・

ということから幻視。

もし、皇居の中に住む貴き方と、お堀の周辺で猫に餌をやるヒトが、そっくりで、二人がいれかわったら・・・・・・
そんな物語・・・・・
つまんない話・・・・・・・
どこにでもありそう。
# by happo_abe | 2010-07-25 05:51